「EFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチーム」に所属する門田祐輔選手の日々をお届けする「Du peloton européen」(ヨーロッパのプロトンから)。

前回ヨーロッパに渡った門田選手ですが、今回は今年初となるレース参戦記をお届けします。

ガボン共和国で開催された「La Tropicale Amissa Bongo」は、初めてのアフリカ…いろいろと予想を上回る出来事があったようで…。

「La Tropicale Amissa Bongo」に参戦したチームメイト。写真左からフェリックス、マーク、トビー、キア、そして僕。

2023年初めてのレース、初めてのアフリカ、そして新チームと初めて尽くしで今シーズンが幕を開けました。
スペインでの合宿を終えてパリに戻ったあと、ガボン共和国の首都であるリーブルビルに移動。飛行機内には他のチームも乗っていて、いよいよレースがはじまるんだと言うワクワク感がありました。

過去に同じレースに出場した選手からいろいろな情報は聞いていましたが、実際にガボン共和国に足を踏み入れると新鮮な出来事がたくさんありました。

「La Tropicale Amissa Bongo」は、7日間のステージレースではありますが、基本的にはすべてラインレース1スタート/フィニッシュが同じ周回コースに対し、スタートとゴールが異なるのがラインレース。です。ガボン共和国には舗装された道がそれほど多くなく、スタートからフィニッシュまでコーナーなしと言うステージもありました。

参戦するのは、3つのプロツアーと2つのコンチネンタルチーム、そしてアフリカのナショナルチームが複数という構成。レース結果はすでにチームのサイトに記載されていると思いますが、結論からお伝えすると僕個人としてはUCIポイントの獲得はならず。

チームとしては毎日修正を繰り返しながら優勝を目指して走りました。僕は初日が1番調子が悪く、そこからは日に日に良くなっていった印象です。最後の二日間は、レース勘が戻ってきて調子の良さを感じ逃げに乗ることもできました。

「La Tropicale Amissa Bongo」ではレース期間中、3回も飛行機に乗って移動しました。レース中に飛行機での移動するのは競技人生で初めてです。しかもその飛行機が通常の飛行機ではなく、なんと軍用機。そのおかげか、飛行機に乗るところから降りるまで今までで最短だったと思います。

移動の軍用機。暑さに顔をしかめています(笑)。

ホテルは毎回変わりますし、普段食べているものと違うものが出てきて戸惑うこともありましたが、ヨーロッパから持ってきた食材などで補い何とか普段に近い食事を摂ることができました。

ホテルでのご飯。生野菜など、水道水を使っている可能性があるものはお腹を下すかもしれないので食べないようにしました。

初めてアフリカの地に降り立って感じたのは、アフリカ人全てでは無いかもしれませんが、基本的に距離感が近く、みんな楽しそうに過ごしているところです。レース前、レース後は現地の子供たちから写真撮影やサインを求められることがほぼ毎日ありました。

第1ステージ前。チームメイトのフェリックスと。

首都リーブルビルは大きな街でしたが、地方にいくと屋台が街の中心部にあり、その周りに住宅がある感じです。それ以外はジャングル。最終日のゴール地点はリーブルビルでしたが、青年海外協力隊の日本人の方々が応援に来てくださいました。まさか遠く離れたガボン共和国で他の日本人の方々に会うとは思いませんでしたが、ちょうど先頭で逃げていたこともあり、応援が大きな力になりました。

ガボン共和国で出会った青年海外協力隊の皆さんと。応援ありがとうございました!

あっという間の1週間が終わり、すでにフランスの自宅に戻ってきています。しばらくはしっかりと練習をしてまたさらに調子を上げて行けたらと思います。

ではまた。

(門田)

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