先々週末、路面補修による通行止めがようやく解除された某峠に走りに行ったら、ご覧の有様。都内は数日前にちょろっと雨が降っただけのはずなのに、さほど標高が高くないとはいえ、やっぱり山は山。

せっかくここまで来たしなぁ、行けるかなぁ、と突入を試みるも、前輪はツーッとあらぬ方向に逃げていくし、慎重にペダリングしても後輪が空回りするしで、諦めて自転車降りて、ふと下を見ると……。

なんかの足跡。猿でも狸でもなく、これはタイムのクリートだ(笑)。
まだ新しい。隣にはロードタイヤの跡も。
彼もしくは彼女につられて僕も歩きでヒルクライム。途中でクリートの足跡が消えており、「なるほどここから乗車で行ったんだな」と。彼もしくは彼女に倣い、日が当たって溶けているところは走り、影で雪が残っているところは押して歩き……を繰り返しながら、無事頂上へ。

雪景色の静かな峠。透き通った空気。

ただ単に「長距離を走る」「運動ができる」だけでなく、このように自然と対峙してそれと交わることができるのも自転車のいいところ。寒さも暑さもライドのスパイス。四季の豊かな日本を走れて幸せだと思います。

明日は雪の予報。今週末、ヒルクライムを目論んでいる人はお気をつけて。おそらく峠には雪が当分残るでしょう。走るなら南斜面を。山はコーナー一つ曲がっただけで路面が別世界になります。一度上ったところを下ると、路面状況が分かるので安心ですよ。

(安井)