職権乱用
コースを1周しただけではありますが、このなかで一番印象に残ったのは、ビアンキのスペシャリッシマディスクでした。自分でも意外なんですが。
La routeの試乗記は、基本的にメーカーさんから車両を借りて行います。その際、サイズがあいそうなときは僕もチョイ乗りするようにしてるんですが、スペシャリッシマの記事を作成したときはサイズがあわず、時間もなく断念。安井がめちゃくちゃほめているのだけは横で聞いていたので、乗ってみたいなとは思っていたんです。
一部、安井の試乗記事から引用しましょう。
”一言で言おうとするなら、これは「偉大なる普通のロードバイク」である。
(中略)
自然な挙動と、脚に優しい剛性感を、高い運動性能と同居させることに成功している。”
「1週走っただけでなにがわかんねん」というツッコミはあるかとは思いますが、この記事の評価には激しく同意。試乗させていただいた5台はどれも個性的ながらも、明らかにビアンキのスペシャリッシマだけは走りの質感が異なりました。正直、もっと無味無臭なのかな、というイミフな先入観があったんですが、まさかの上質、洗練、エトセトラエトセトラ。
もちろん意外だったからといって、今年を象徴する1台かどうはまた別の話なんですけどね。
それにしても自転車の試乗は、モーターサイクルやクルマとは違った難しさがあります。100psのエンジンは誰がアクセルペダルをふんでも100psでますが、自転車のエンジンは人。体格や脚力の違いによって感じ方は様々だし、フレームサイズが大きく違えばもはや別の自転車といっていいかもしれません。だからこそ自転車は面白いんでしょうけど。
さて、今年の日本バイシクル・オブ・ザ・イヤーの発表は1月20日。もちろんLa routeでも詳細をお届けします。
(栗山)
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