少し間が空いてしまいましたが、11月23日(火・祝)~11月28日(日)まで、La route編集部を空っぽにして開催したサイクルフォトグラファー辻啓さんの写真展「Chasing Yellow ~フランスを巡る旅~」が無事終了。6日間で延べ1,200人もの方(!)にご来場いただきました。足を運んでくださった皆様、改めてありがとうございます。

さて、辻さんといえばLa routeの連載企画「辻啓のSakaiからSekaiへ」でおなじみのサイクルフォトグラファー。今回写真展をやることになったのは辻さんの「写真展やるのにいい場所ないですかね」的なつぶやきをSNSで見たことがきっかけです。

ふと思い立ち「うちでやってみる?」と声をかけたところ、辻さんもすぐに乗り気になってあっさり決定。
ちなみに彼の連載企画を担当していたのは僕なんですが、電話やリモートで打合せしたことは何度もあったものの、この時点では一度も会ったことはありません。辻さんが会場を見たのも写真展前日の搬入日。いい意味でテキトーな2人ですね(笑)。

さてさて、写真展……というと通常そこまで混雑することはないんですが……こちらが想像していた以上の盛り上がりでした(いやむしろ時間帯によっては混雑しすぎてて、見ずに帰ってしまった方もいらっしゃいました…すいません)。

来てくださった方々はわかると思うんですが、場所は小田急線の和泉多摩川駅すぐ、和泉多摩川商店街の一角。写真展後は近隣のお店の方々から「すごい人出だったね」「自転車ってそんなに流行ってるのかい?」といった声をいくつもいただくほど。そういう意味では自転車好きだけでなく、まったく興味がない人にも「自転車」に目を向けていただけるいいきっかけになったのではないかなーと。

「近くで自転車の写真展があって、自転車に乗ってる人がたくさんきててさー」なんて話をどこかでしてもらえるだけでもいいと思うんですよね。それがいつか何かにつながるかもしれないから。草の根活動、だいじ。

いろんな方から好評だったのが会場目の前の壁への展示で、ちょっとした撮影スポットになっていました。まちの中にロードレースの写真(しかもツール・ド・フランス!)が飾られるっていいですよね。ちなみにお隣のNARUTO COFFEEさんにもご協力いただき、店舗前に1枚飾っていただきました。
スタートから15時過ぎまでは常にこんな感じで人があふれてました。
自転車での来場者も多数。個性的なバイクだらけで眼福です。
サイン会をやっていた…わけではなく、カレンダー購入者から希望があれば辻さんはサインをしていただけなんですが、ピーク時は行列ができてました(笑)。最終日の模様はインスタストーリーのアーカイブに残してあります。

 

「自転車ロードレースはマイナースポーツ」。

これが僕らが抱いていたイメージですが、写真展に足を運んでいただいた方に話を聞くと、「え、ロードレース好きってこんなにたくさんいるの?」と思わされるほどのパワーで、想像以上に女性の来場者が多いことにも驚かされました(男女比は体感で6:4ぐらいかな)。
会期中は本人が在廊していることを知らなかった人もいたようで「え、辻さん…! 本物だ…!(ドキドキ)」とか「あ、やっぱりタンパン…!」みたいなシーンもチラホラ。

どれだけ混んでても、どれだけ話しかけられても、トイレに行く時間がなくても、お昼を食べられなくても、ずっとニコニコ、聞かれた質問どころか聞かれてなくてもサービス精神たっぷりで答える辻さん。タンパン姿で。

そんな彼の人柄もまた、これだけたくさんの人を集めたのではないかなーと。ちなみに来場者は辻さんのSNSを見てきた方がほとんどで、La routeがいかに知られていないかを痛感するいい機会にもなりました(笑)。

 

ここのところあまりいいニュースがなかった自転車業界。来場者の方々の楽しそうな表情はそんなモヤモヤを吹き飛ばす…どころかむしろこちらがパワーをもらえました。自転車ロードレースって、控えめに言っても可能性だらけじゃないかと。

来年どうするかはまだ何も決まっていませんが、「またやってほしい」という声が死ぬほどあれば、辻さんならきっとやってくれることでしょう。タンパン姿で。

(栗山)

 

(追記)
東京会場での写真展は終わりましたが、12月11日(土)~12月19日(日)まで、兵庫の六甲でも写真展が行われます。関西方面の方はぜひ。詳細はこちらをご覧ください。