La route的「プロフェッショナル仕事の流儀」
サイクルフォトグラファーの辻 啓さんが綴る「辻 啓のSakaiからSekaiへ」。早いものであっという間に4回目を迎えました(1回、2回、3回、4回)。今回もサイクルフォトグラファーという仕事の本質というか、噓偽りないリアルな姿が描かれていると思います。あ、企画名の由来はこちらをどうぞ。
「こんなマニアックな話、読者の皆さんは興味あるんですかねw」
辻さんと僕は原稿や写真のやり取りの最中に、何度か電話やリモートで打ち合わせをするわけですが、彼の口からそんな言葉が何度か出てきたことがありました。たしかに、読者の皆さんは自転車関係ではないお仕事をされている方がほとんど。レースの最前線で活躍するサイクルフォトグラファーの仕事の裏側がどうなっていると言われても、実生活はおろか自転車生活にも何の実利もないでしょう。これを読んでも1秒たりとも速くなるわけではないですし。
でも、レース写真はもちろん、数々の自転車メディアの仕事をしているサイクルフォトグラファーがどんな想いをもって写真を撮影しているのか、食べていくために何が必要で何が不要なのか。そうしたプロとしての仕事の本質が、この企画を通してほんのちょっとでも伝わればなぁと思っています。なんていうんだろう、La route的「プロフェッショナル仕事の流儀」みたいな感じでしょうか。また、あえて明言しているわけではないですが、これからサイクルフォトグラファーを目指したいという若者の参考になれば、そんな想いも少なからずあるわけです。
さて、当初は4回で終了予定だった「辻 啓のSakaiからSekaiへ」ですが、レース好きではない読者の方からも「面白かった」という声が多かったこと、何より僕自身が辻さんの原稿と写真が届くのが楽しみだったということもあって、不定期ながらも続けていくことになりました。もし「こんなテーマで書いてほしい」「あんなテーマでやってほしい」などあれば、ぜひこちらまでお寄せください。
(栗山)
こちらの写真は連載第4回目、辻さんが撮影された一葉。そもそもそこまでロードレースに興味がなかった僕ですが、ここのところ「ツールに行きたい熱」がめちゃくちゃあがっています。いや、正確にはレースを見たいというよりも、なぜあのレースはここまで多くの人たちを虜にしているのかを自分の目で見て確かめたい。歴史なのか、伝統なのか、戦いなのか、人間模様なのか、あるいはそれらすべてなのか。
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