ピナレロがイタリアのトラックサイクリングチームのために、「BOLIDE F HR(ボリデ F HR)」の2つのニューバージョンを発表したとのニュースが。目指すはもちろん、パリ五輪での勝利です(ボリデ F HRの詳細についてはこちらの記事をご覧ください)。

男性アスリートにはガンナが乗ったバイクと同様に、自転車業界にはあまりなじみのないスカルマロイ1スカンジウム、アルミ、マグネシウムの高強度合金。素材の3Dプリントバイクが、女性アスリートにはカーボンファイバーモデル「ボリデ HR C」がそれぞれ供給されるとのこと。もちろんどちらもイタリア国旗をモチーフにしたスペシャルカラーです。以下はファウスト・ピナレロ氏のコメント。

 

「男性選手のために6台の3Dプリントされたスカルマロイバイクと、女性選手(3つの異なるサイズの金型を含む)のために6台のカーボンファイバーバージョンを製造するために多額の投資を行っています。私たちの希望は、男性が今夏トラックでオリンピックのタイトルを守り、私たちの超強力な女性チームも金メダル獲得のためのクエストで成功することです。私たちは彼らに最高のチャンスを与えるためにできる限りのことをしました」(ファウスト・ピナレロ)

 

ちなみにボリデ F HRは国内のピナレロのウェブサイトでも紹介されています。価格は未定としながらも(ウワサによると四桁万円…)3つのサイズが展開されており一般の方(!)や他チームでも購入可能とのこと。女性選手が乗るカーボンバイクについては今のところ詳細なアナウンスはありませんが、こちらもやがて市販されるのではないかと思われます。

「3Dプリンタのトラックバイク」というとどこか遠い世界の話…のように思いがちですが、今やスマホが1人1台になり、電気自動車も身近な存在に、なんならAIも私たちの暮らしに徐々に浸透しつつあるように、いつかは3Dプリンタの自転車が当たり前の時代がやってくる……かもしれませんね。

(栗山)

(photo Roberto Bettini/SprintCyclingAgency©2024)
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