高級高性能タイヤの代名詞、ヴィットリアのコルサがモデルチェンジし、コルサ プロになりました。今年のパリ~ルーベの表彰台を独占した、あの話題の一品です。
これまで、280TPIが320TPIになり、コンパウンドがグラフェンになり、グラフェン2.0にマイチェンし……と素材の変更はありましたが、クリンチャーであっても平べったいオープンチューブラー構造は変わらずでした。なぜなら、耐熱性の低いコットンケーシングを採用するタイヤは、高温をかける加硫製法で成形することはできなかったから。

しかしヴィットリアのコルサ プロは、加硫製法で作るタイヤと同じく立体的。ということは製法も構造も変わったということです。これはコルサ史上最大の変化かもしれません。280 TPIのオープンコルサCX時代からコルサを使い続けてきた僕にとっても大事件です。冷静にならねば。

ラインナップはロードレース用のコルサ プロ(チューブラー/チューブレスレディ)と、悪路に強いコルサ コントロール(チューブレスレディ)の2種類です。サイズ展開、重量、価格は以下の通り。

・コルサ プロTLR(13,900円)
24C(265g)
26C(275g)
28C(295g)
30C(300g)
32C(320g)

・コルサ プロ チューブラー(20,900円)
23C(285g)
25C(295g)
28C(340g)
30C(365g)

・コルサ プロ コントロールTLR(13,900円)
26C(295g)
28C(320g)

チューブラー、しかも23C~のラインナップはさすがレースの国のタイヤメーカー。クリンチャーは従来のコルサが継続されるようですが、そのうちクリンチャーもコルサ プロ仕様にアップデートされるのかも。

La routeはすでにコルサ プロTLRの26C&28C、コルサ プロ コントロールTLRの28Cを入手済み。さらに、本国の技術者にインタビューできないかと交渉中です。もし実現したら、試乗記と合わせて近々技術解説&開発ストーリーをお届けできるかと。

ヴィットリアを筆頭としたコットンケーシング勢は、かつては絶対的な優位性を有していました。いいタイヤといえば真っ先にコットンケーシングが挙がっていた。しかし、チューブラーが廃れ、チューブレス系の隆盛と共に、市場での存在感がやや薄れつつありました。

コルサ プロによって、イタリアンロードタイヤの復権、なるか。
コットンケーシングの返り咲き、なるか。

(安井)