ユルくてキツい一日
こう見えても自転車始めたときからピナレロファンでして。
もちろん評論に好き嫌いは持ち込みませんが、アルミ時代の初代パリ、アルミカーボンバック時代の初代プリンスとプリンスSL、アルミカーボンバック時代の初代マーヴェル、マグネシウム時代の初代ドグマ、スチールカーボンバックのオペラ、初代プリンスカーボン、姉妹ブランドになったオペラのジョルジオーネやベルニーニも買いました。初代プリンスなんか5本くらいは買ってますね。プリンスSLも2本買ったかな。今でもちょっと欲しいくらい。
そんなピナレロがタイトルスポンサーとなっているロングライドイベント「グランフォンドピナレロ八ヶ岳」に合わせてファウスト・ピナレロ氏が来日するという噂を聞きつけファウスト氏にインタビューをオファーしたところ、イベント前夜に話が聞けることになったんです。ピナレロにはいくら突っ込んだのか分からないくらいなので、あのファウスト・ピナレロ氏に話が聞けることになったときは嬉しかったですね。
その件に関して担当の方とやり取りをしていたところ「せっかくなら翌日のグランフォンド、走られません?」とのお誘いが。
知り合いのロングライドイベントにサポートライダーとして参加したことは何度かありますが、グランフォンドと名の付くイベントには出たことがないかもしれません。そうだよなぁ、八ヶ岳まで行って走らず帰るってのもなぁ、と思い、お言葉に甘えることに。しかも、ドグマFを貸していただけることになりました。
緊張しまくったファウスト氏のインタビューを終えた翌日は、イベントスタッフが「こんなに気持ちよく晴れたのは初めてかもしれませんよ」と言うほどの快晴で、八ヶ岳や南アルプスはもちろん、富士山までくっきりと見えます。
日本国内屈指の本格山岳グランフォンドとして2011年に誕生した「グランフォンド八ヶ岳」。2020年、2021年はコロナ禍で中止となったため、今年は2019年以来3年ぶりの復活です。
イベント名に「ピナレロ」が付いていますが、なにもピナレロオーナーしか参加できないわけではなく(オーナー優待エントリーはありますが)、どんなバイクでも参加可能。今回は初の試みとして、グラベルコースを織り込んだ「グラベルフォンドピナレロ八ヶ岳」(115km)も併催されましたが、La routeチームは通常の「グランフォンドピナレロ八ヶ岳」に参加。105km、2,200mアップの、なかなか走りごたえのあるコースです。
スタートはメイン会場である「清里の森」。一般参加者の出走を見送ったあと、プロデューサー栗山と安井のLa routeチームもスタート。レースではないので、のんびり走ります。最初は下り基調ですが、とにかく景色が素晴らしい。思わず山の稜線に見とれてしまいます。
40kmほど下り基調の道を楽しんだら、あとは緩やかなアップダウンを繰り返しながら徐々に上っていきます。あまりの景色に途中で止まって写真を撮ったり、知り合いに会って話をしながら走ったり、エイドステーションにひかれたゴザの上に寝転んだり。普段のライドとは全く違った楽しみ方をさせてもらいました。
グランフォンドピナレロ八ヶ岳の特徴の一つは充実した休憩&補給スポットです。地元の特産品などが楽しめる(もちろん無料)エイドステーションは8カ所、最大の難関である海岸寺峠に設置されているウォーターステーションを入れると計9カ所も用意されています。
100km以上のコースのほとんど全ての曲がり角には看板が設置され、分かりにくいところにはスタッフの方がいて指示を出してくれるので、コースミスの心配はほとんどなく、GPSが必要ないほどでした。参加費は10,000円。最初は「ちょっと高いんじゃ……?」とも思いましたが、参加後には「こりゃ10,000円でも安いや」と栗山と2人で納得。
かといって、ヌルいだけのイベントではありません。最後の30kmで1,300mほどがっつり上ります。絶妙なコース設定ですね。ゆるすぎない。それなりに頑張らないと完走できない。そのぶん達成感が大きい。自転車に本格的にはまるきっかけがこのイベントだった、という人も多いそうですが、それも納得のクオリティです。
日が傾きかけた頃、2人でゴール。
今回は写真を撮りながら、エイドステーションでしっかりと休憩しながら、仲間と雑談しながらと、ゆっくり走ったのでゴールは制限時間ぎりぎりでしたが、このイベントは速く走ってパッと終えてしまうのはもったいないですね。
頑張るところは頑張って、緩めるところは思いっきり緩めて。八ヶ岳の早朝の空気から、日暮れの雰囲気まで、一日中楽しむのが正解かもしれません。そんな緩急の幅が魅力のイベントでした。
今回のライドの相棒は、この試乗記で乗ったのと同じ個体のドグマF。試乗記の執筆者としては、以前インプレで乗った機材に再び乗るというのは、ちょっと怖いんです。書いた記事と2度目の印象が違ったらどうしよう……と思ってしまうんですね。しかしドグマFは試乗時の印象そのままでした。硬いは硬いですが、脚が跳ね返されるほどのものではなく、最後まで嫌な硬さはさほど感じませんでした。でも一番光るのはやっぱ平坦。平坦路で踏むとすさまじく速いです。
今回の相棒、ドグマF。「安井さんほらあれやってあれ」と、なぜか栗山に「シクロワイアード撮り」を強要される安井。
栗山は「結構上るので軽いリムブレーキで行きます」と、キシリウムSLS、アジリストライト、TPUチューブでフル武装した愛車フェルトで参加。久々のロングライドだったらしく途中フラフラでした(笑)。
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