ダウンチューブに“PRECISION”と入った入門用ロードバイクや、“OFFICE PRESS”と書かれたクロスバイクを街で見ること、結構な頻度でありますよね。サイクルベースあさひのオリジナルブランドのバイクたちです。

スポーティーなプレシジョン、通勤用に最適化されたオフィスプレスのほか、電動アシスト自転車のエナシス、シンプルな作りのクリーム、アウトドア用のログ、ストリート色が強いレユニオンなどもあります。

そんなメーカーでもあり、チェーン店を全国展開するショップでもあり、ルイガノやケンダなどの輸入代理も行うあさひの展示会へ行ってきました。冒頭に記したオリジナルブランドの説明を聞いたり、ルイガノの電動小径車「イーゼル インター5E」に試乗したり。

イーゼル インター5EはシマノのSTEPSにDi2を組み合わせたモデルで、会場内のちょっとしたコースでしか乗れませんでしたが、加速してみるとトーン、トーンという適度な変速ショックが気持ちいい。マニュアル変速も可能です。

ルイガノ・イーゼル インター5 Di2は29万4,800円。同じフレームで機械式の外装変速となるイーゼル-E(23万9,800円)もあります。

小径車、自動&内装変速、電動アシストと、今の僕の自転車生活には無縁な要素を満載した自転車でしたが、フレームの設計、タイヤの選択、アシスト感、変速感の、どれもがいいバランス。新しいスポーツバイクの形を味わえました。

パーツコーナーでは、シングルスピード用の油圧ディスクブレーキ用レバー&キャリパー「HYLEX RS FM HD-C813」というマニアックなパーツを見つけたり(ブラケット内側にDi2のスプリンタースイッチを装着することができるらしい。面白いですが、残念ながら11速のみ対応)、上下反転可能なビームカットレンズカバーが特徴のライト、ムーン・リゲルを触らせてもらったり。

TRPのHYLEX RS FM HD-C813。このレバーには変速機構は入っておらず、油圧レバー機能のみ。ブラケット内側にスプリンタースイッチを装着すれば、STIレバーのように使うこともできるそうです(ただし12速には非対応)。数年前からラインナップされており、シングルのグラベルロードやCXバイクを作るマニアックな層に支持されているとか。写真にはレバーしか写ってませんが、キャリパーとのセットです。価格は2万4,200円ですが、なぜか前後バラ売りなので、一台分なら4万8,400円。
ムーンのリゲルは6,160円。手に持っているのが上向き配光をカットするビームカットレンズカバーで、ハンドルの下側に吊り下げて装着する場合にも、カバーを上下反転させることで対応するそうです。なるほど。

2時間ほど滞在して、途中でラーメンを腹に収めつつ、次に向かったのはコルナゴ、ダホン、ターン、フジ、シディ、エコイなどを取り扱うアキボウの展示会へ。ここでも色んなお話をお聞きできましたが、僕の目的は一つ。コルナゴ・C68について詳しく話を聞くことです。

悲願のツール総合優勝を達成したコルナゴですが、それに使われたのはV3-RSであり、同社のフラッグシップであるC64ではありませんでした。レース界の主役はエアロで軽量なモノコックフレームへ―― そんな状況の中、コルナゴはラグ構造のCシリーズをアップデートし、C68を発表します。
その昔、Cシリーズはコルナゴのレース活動の顔であり、「レースで勝つため」のバイクでした。しかし、最近の“C”はレースを走りません。では、その存在意義は?

C68のコンセプトは? 誰に向けて作られたのか? フレームの構造は? どこで製造しているのか? レースを走ることはあるのか? ジオメトリオーダーはできるのか? などなど、担当者の方にがっつり聞いてきました。そして、近々La route編集部にC68の試乗車が届く予定。しっかりと乗り込んで、試乗記をお届けします。

(安井)