2月18日、「パナレーサー三上さんといくオネカングラベルライド」を参加者のみなさんと楽しんだLa routeチームは、その足で夕刻の丸の内に向かいました。

お目当ては、JCLが東京都の後援を受けて開催した「GRAND CYCLE TOKYO 丸の内クリテリウム presented by フィナンシェ」。

丸の内クリテリウムは、東京駅の目の前から西へ伸びる行幸通りを封鎖して1周400mの周回コースを設営、そこを15名のJCLライダーが走るというエキシビジョンナイトレースです。

ライトアップされた東京駅、夕焼け空をバックに佇む皇居、さらに並木にキラッキラのイルミネーションが施された丸の内仲通りに囲まれた今回の会場。つい数時間前まで土の上で遊んでいた我々が到着した17時30分ごろには、「東京のど真ん中で行われるロードレース」のスタートを待ち侘びるファンはもちろん、「え、ここで何がはじまるの?」と興味津々で集まってきた、丸の内をゆくファミリーやカップルたちで、コースサイドに人垣ができておりました。

夕闇に包まれ、独特の雰囲気がただよいはじめた行幸通りの特設コース。18時00分、前後につけたライトを鮮やかに点灯させた15台のバイクが一斉にスタートしました。

短いコースゆえに参加選手の数が限られ、路面にはところどころに点字ブロックや小さな段差もある。そして本格的なロードシーズンを目前に控えたこのタイミングでのエキシビジョン。それらを差し引いても、手を伸ばせば選手に触れられてしまいそうな距離で見るレースはやっぱり迫力があります。

普段なら東京駅に降り立った観光客や丸の内で働く人たちが往来し、週末は絶好のウェディングフォトスポットとしてにぎわう行幸通りを、極彩色のロードバイクが疾走していく。この異様さに妙な興奮を覚えた僕は、コースサイド、ちょっと離れた東京駅前の広場、さらにコース脇に建つ新丸ビルから行幸通りを見下ろせるスペースにまで足を伸ばして、いろんな角度から丸の内クリテリウムを堪能しました。

今回のイベントは、JCLとそのトップパートナーである三菱地所が目標とする「全世界から注目される丸の内エリアでの国際レース開催」に向けた第一歩。それは自転車レースがより多くの人々に身近なスポーツとして根付き、僕がこの日感じた“異様さ(いい意味で)”が異様でなくなったときに結実するのだと思います。そのためにも、この光景を1回だけのスペシャルイベントで終わらせてほしくない。

街の灯りがまだまだ消えない丸の内をぶらつきながら、そんなことをぼんやりと考えた夜でした。

(高山)