もはやレースシーンで見ない日はないほどにまで普及した、ヴィットリアのコルサ プロ。La routeでも発売後にエンジニアインタビューを行いましたが(電気加硫はじめ製法進化の話などは必見です!)、このときちょろっと話題にでていたコルサ プロ スピード、ついにデビューです。

新型コルサ スピードの特徴は以下の通り。

・コンパウンドはコルサ プロ(以下、無印プロ)やコルサ プロ コントロール(以下、コントロール)同様に「グラフェン+シリカ」だが、TTでの使用を想定して特別に作られている
・使用するコンパウンドの数は旧型コルサ スピード同様1C1使用するコンパウンドの数。トレッド全面に1種類のコンパウンドを使っている場合は1Cと呼ばれ、トレッドセンターとサイドで2種類の異なるコンパウンドを使用している場合は2Cと呼ばれる。。ちなみに旧型のノーマルコルサは4C、無印プロ、コントロール、コルサ ネクストは2C。
・トレッドの厚みは前作と同等で無印プロよりも薄い
・トレッドはサイドウォールに向かって徐々に薄くしている
・トレッドパターンを変更しセンタースリックエリアをより広くしている
・TTレースでのチューブレス化が進んだことでチューブラーはなし
・転がり抵抗は前作に比べて5%減、重量は2%減

こちらがラインナップと価格です。無印プロ/コントロールの13,900円よりほんの少しお高く、ライバルのひとつであろうコンチのGP5000 TT TLの1万7000円よりも安めに設定されています。ちなみにコンチは25Cで225g、28Cで240gです。

こちらがトレッドパターンとタイヤ透視図。

コルサ プロ スピードの開発は3年前から行われており、昨年のツールをはじめすでに実戦投入済み(ビンゲゴーがTTで履いていたのもこのタイヤ)、日本での発売は2月下旬を予定しているとのこと。

コルサ プロ スピードはTTタイヤなので僕が普段使いすることはまずないですが、ロードバイクに乗りはじめたばかりのころにヴィットリアのタイヤ(懐かしのオープンコルサCX)を使って衝撃を受け、現在もヴェンジにコルサ プロ(TLR)を、リムブレーキのフェルトにコルサ ネクスト(CL)を履かせるぐらいのヴィットリアヘビーユーザーとしては気になる存在です。

タイのライオンタイヤを子会社にし、デュガスもブランド傘下におさめ、電気加硫という製法を取り入れ、なによりロードレースで輝かしい成績を収めるなど、まさに破竹の勢いといっていいヴィットリア。今後市場でもさらなる存在感を示しそうです。

(栗山)