たぶん僕は多趣味な方だと思います。自転車以外に、モーターサイクル、家庭菜園、ギター、キャンプ、DIYなどなど、ジャンル問わず興味あるモノやコトが多い。不惑を超えてもなお「好奇心旺盛だね~」と言われることがよくあるのできっとそういうことなんでしょう。

さて、今日はそんな趣味のうちのひとつ、モーターサイクルのユーザー車検に行ってきました。ここのところかなりのハードワークで、それこそ朝から晩まで土日問わずみっちり働いているような状況。このままではいかん。何か理由をつけて外に出ねば…というわけでスキマ時間を活用してユーザー車検に行ってきた次第(スキマ時間でユーザー車検かよというツッコミはさておき)。

もはや説明不要かと思いますが、モーターサイクルの251cc以上は車検があります。お店におまかせ…でもいいんですが、僕は自分でいじるのも大好きなのでモーターサイクルに関してはユーザー車検でしか通したことがありません(クルマは別)。かかった費用は以下の通り。

・自賠責保険 9270円
・重量税印紙 5000円
・検査登録印紙 1700円
・代書費用 800円
総合計 16770円

たぶん多くの方が「安い」と感じるのではないでしょうか。ただし、車検がある=メンテナンスがきちっとされているというのはまったく別次元のお話で。

僕はいつからか、モノが持つ性能をちゃんと引き出した上で使いたいと思うようになりました。引き出すといっても高価なパーツを投入したりとかそういうことではありません。たとえばエアコン。フィルター掃除をやるのとやらないのでは、エアコンの効率は変わってくるし、もしかしたら寿命にも影響が出るかもしれません。掃除機の紙パックもパンパンのまま使い続けると、モーターがやたらとうなって集塵効果もおちますよね。

モノが持つ性能を引き出す=ちゃんとメンテナンスをして使う、ということ。

これは自転車も同じですよね。

そういえばこの間こんなことがありました。近所の男の子が「この自転車、ボロボロで変速しないんだよ。だから誕生日に新しいの買ってもらうんだ」と。たまたまそこに居合わせた僕とロード乗りの友人N氏。とりあえずその場でできる応急処置はないかな、とケーブルの張りを調整するもダメ。

何かおかしいなと思ったら、ディレーラーガードが転倒によって曲がってディレーラーにわずかに接触し、それが変速を妨げていただけでした。手でギュッと力を加えて曲げ戻したら、何もなかったように変速ができるように。ガードするためのものなのに、邪魔してどないやねん! と突っ込みましたよ、ええ。転倒の多いキッズバイクあるあるだし、もしかしたら曲がることで守っていたのかもしれませんが。

 

明らかな空気圧不足、サビサビで今にも朽ち果てそうなチェーン、すり減りまくったタイヤ、シングルスピード化したディレーラー。
趣味として自転車に乗っている人のほとんどはそんなことはないと思いますが、僕の周辺でも一般車やキッズバイクの多くがこんな状態。

乗り物として危険…ということももちろんあるんですが、僕はそれに加えて「あぁ…もったいないな。ちゃんとした状態ならもっと気持ちよく乗れるのに」なんてことを思ってしまいます(笑)。ちょっとだけ視点を変えると、その人はその乗り物で得られる楽しさや機能の数十%を、メンテナンス不足によって損失しているわけですよね。人生80年と考えたときの損失具合といったら…あぁもったいない。

モノはメンテナンスすることによって、本来の性能で使うことができる。結果的にエコ(この言葉はあまり好きじゃないですが)だし、愛着だってきっと増すし、きっと安上がり。

「もったいない」。

昔の人はそんな言葉をよく使っていたように思います。もったいない=貧乏くさいイメージがあるかもしれませんが、それってつまりモノを大事に使いましょうね、という今でいうエコの本質だったのではないかなぁと思うんですけどね。

(栗山)