ロードバイク用のラインナップを一新して話題のパナレーサー。現在、チューブレス以外の全モデルを試乗しているところ。嬉しいことにチューブラーも用意されているので、お借りしてテストしています。

インプレのためにリムテープでタイヤを貼り付けていて、ふと思いました。
チューブラーのインプレっていつ以来だろう?
2、3年前にミシュランのパワーコンペティションチューブラーとかIRCのフォーミュラプロチューブラーをやったっきりかもしれません。以前はタイヤインプレの半分はチューブラーだったんですけどね。

僕はまだチューブラーユーザーですが、それでもライドの大半がクリンチャーとチューブレスになり、以前と比べてチューブラーの貼り換え作業の回数はめっきり減ってしまいました。

僕が自転車を始めたばっかの頃は、レース=チューブラーの時代。まだリムセメントが主流で、先輩に「タイヤに一回薄く塗って乾かしときな。リムにも薄く塗って一晩乾燥を3回繰り返して下塗りを作るんだ。接着前にもう一度リムに本塗りしてタイヤ乗せてセンター出して24時間乾燥させて……」などとレクチャーを受け、なんてめんどくさいタイヤなんだと思った記憶があります。
その後、すぐミヤタのリムテープが出てきたのでだいぶ楽になり、日常使用してもいいくらいの手間に。あの頃はアルミリムのチューブラー版もたくさんあり、よく使ってましたね。メッセンジャーの配送もニュートロンのチューブラーで走ってたっけ。

そういえば、同じチューブラータイヤでも、リムセメントでがっちり接着した状態と、分厚くクッション性のあるリムテープでくっ付けた状態では、加速感に差が出ると某選手に聞いたことがあります。リムテープの厚みのぶん、加速時にタイヤとリムがちょっとだけずれてしまうのが原因だとか。いつか同じリムとタイヤで、リムセメントとリムテープの比較をしてみたいと思っていたのですが、結局叶っておらず。そんな情報、もはや誰も求めてないでしょうけど(笑)。

今や時代は完全にチューブレスですが、リムの構造を含めて考えると、チューブラーにもまだメリットはあると思います。プロの使用率が高いのは今でもチューブラーですし。
しかしチューブラーとチューブレスの利点を掛け合わせた「チューブレスチューブラー」が少数派にとどまっているのはなぜなんでしょう? TUFO、チャレンジ、マヴィックなどがやってましたが、業界的にも市場的にもほとんど話題にならず。わざわざチューブレス化する意味がない、製造が難しいなど、色々な理由があるのでしょうが。
近々、パナレーサーに工場見学を含めてガッツリと取材する予定なので、ついでに聞いてきます。

しかし2回連続思い出話か……。オヤジ化を実感する今日この頃です。

(安井)