touring
NISEKO GRAVEL 2023 SPRING RIDE参加レポート|「北」と「自転車」の不思議な共振
去る5月21日に行われたニセコグラベル2023スプリングライドに、La route編集長の安井とプロデューサーの栗山が参加した。新緑と残雪が織りなす、北海道の春らしい風景のなか、舗装路と未舗装路を駆け巡ります―― 公式サイトにあるそんな言葉に胸躍らせていたのだが、当日はまさかの、非情の、悲運の、冷たい雨。泥と冷水と寒さに苦しめられた60kmだったが…… 雨のニセコグラベルを通して、安井が北海道と自転車の不思議な関係について考えた。
2023.06.28
touring
奥鬼怒グラベルツアー参加レポート|山の奥の、そのまたむこう
「東京の奥座敷」と呼ばれる栃木県日光市の鬼怒川温泉。そこからさらに山深く入った場所にある奥鬼怒温泉は、鬼怒川の源流域にあたる。そこへ行くルートは未舗装路の奥鬼怒スーパー林道しかなく、しかも普段は自転車を含めた車両の通行が禁止されている。そんな「関東最後の秘湯」へグラベルロードで行くモニターツアーが開催され、安井行生が参加。山奥のグラベルは未経験だという安井は、“本当のグラベル遊び”を経験し、何を想ったか。
2022.12.07
impression
SPECIALIZED DIVERGE STR試乗記|痛快な淘汰の物語
スペシャライズドのグラベルロード、ディヴァージュに“STR”のサフィックスを付けたニューモデルが追加された。トップチューブ後端から何かが伸びて、シートチューブに繋がっている。またスペシャがなにか新しいことを考え付いたらしい。STR =Suspend the Rider。「ライダーを振動から切り離す」だけなら、古の技術であるフルサスでいいはずだ。スペシャライズドはなぜ、ステム直下とシートポストに衝撃吸収機構を仕込んだのか。新作ディヴァージュSTRをネタに、安井行生が「自転車の速さと快適性」、そして「グラベルロードの在り方」を考える。
2023.05.01
column
La route栗山の自転車購入記(Vol.02)|仕事に必要だと君はいう
名車の誉れ高いスペシャライズドのヴェンジを譲ってもらってから早7か月。ヴェンジ、フェルトのカーボンロード、サーリーのシングルスピードの3台体制で自転車ライフを謳歌していたLa routeプロデューサーの栗山晃靖が、またもや自転車を買ったらしい。いろいろと理由はあるようだが、カラダはひとつ、そんなに複数台あってどうするのか。きっと誰のためにもならない…であろう自転車購入記の第2回、購入したのは果たして…。
2023.02.22
interview
トラックバイク専用工具RUNWELL誕生ストーリー|15mmレンチに込めた機能と美
3月末に敢行した2泊3日のLa route新潟取材。それは自転車業界におけるメイド・イン・ジャパンの真髄に迫る旅でもあった。先日公開したヨネックス・カーボネックスSLDの開発譚に続き、今回はものづくりの街・燕三条で、およそ90年にわたって金属加工業を営んでいる相場産業の4代目・相場健一郎さんのインタビューをお届けする。思いがけず25歳の若さで家業を継ぐことになった経緯から、2011年に立ち上げたトラックバイク専用工具ブランド「RUNWELL」の生い立ちと今後の展望を聞きながら、“Absolutely Made in Japan”を掲げてものづくりを続ける相場さんの歩みに迫った。
2023.07.17
column
メッセンジャー狂時代(Vol.01)
2000年代、東京。ロードバイクを中心とするスポーツ自転車がブームになりつつあるなかで、もうひとつの自転車カルチャーが注目を浴びつつあった。自転車で荷物を運搬するメッセンジャーである。”自転車便”といういち職業でありながら世界的なムーブメントにもなった当時のリアルを、自身もメッセンジャーとして都内を駆け巡った経歴を持つBambiこと南 秀治が綴る。
2020.11.02
column
メッセンジャー狂時代(最終回)
2000年代、東京。スポーツサイクルブームが過熱しつつあるなかで、もうひとつの自転車カルチャーが注目を浴びつつあった。自転車で荷物を運搬するメッセンジャーである。世界的なムーブメントにもなった当時のリアルを、自身もメッセンジャーとして都内を駆け巡った経歴を持つBambiこと南 秀治が綴る。連載最終回は、リーマンショック、3.11、そしてメッセンジャーブームの終焉について——。
2021.03.15
interview
EFFECT オーナーメカニック・日比谷篤史さんインタビュー|本気か、どうか
ライディングスタイルと同様に多様化する「自転車にまつわる働き方」にスポットをあて、好きを仕事にした様々な自転車人にインタビューする連載企画「自転車で食べていく」。記念すべき第 1 回は 2013 年にスタートした、国内における自転車メンテナンス専門店のはしりともいうべき「EFFECT」のオーナーメカニック、日比谷篤史さんにお話を伺った。
2021.12.13
column
不愛想な自転車たち(Vol.01)
「スペック」や「速さ」が重視されるスポーツ自転車において、「ゆるさ」という何の数値化もできない性能で瞬く間に世を席巻した、1998年創業の自転車メーカー「SURLY」。2006年から幾度となく彼らの本拠地ミネソタに足を運んだ自転車ライター山本修二が、今までほとんど語られることのなかったSURLYのすべてをお伝えする。連載第一回目は、SURLYとの出会いと彼らがもつ魅力について。
2020.07.06
technology
RUNWELL工場見学|燕三条で、工具が生まれる瞬間
相場産業の工具ブランド「RUNWELL」の生い立ちをお聞きした後は、もちろん工場見学である。相場産業は、1935年に燕三条に創業し、今でもこの地で金属加工を続けている。なぜ燕三条という地域は「金属加工のメッカ」となったのか。そこで、RUNWELLの工具はどのようにして作られているのか。なぜ工具は鍛造でなければならないのか。熱間鍛造の轟音と熱気をBGMに、単なる鉄の丸棒が世にも美しい工具へと変貌する様を、楽しんでいただきたい。
2023.07.17
interview
ビルダー4名が語る、 金属フレームのこれから(前編)
年齢も性格もビジネスの形態も使う素材も考え方も違う。しかし日本のオーダーフレーム界を背負って立つという点では同じ。そんな4人のフレームビルダーが、各々のフレームを持ってLa routeの編集部に集まってくれた。金属フレームの可能性について、オーダーフレームの意味について、業界の未来について、モノづくりについて、忌憚なく語り合うために。その会話の全記録。
2020.04.24
interview
ビルダー4名が語る、 金属フレームのこれから(後編)
年齢も性格もビジネスの形態も使う素材も考え方も違う。しかし日本のオーダーフレーム界を背負って立つという点では同じ。そんな4人のフレームビルダーが、各々のフレームを持ってラ・ルートの編集部に集まってくれた。金属フレームの可能性について、オーダーフレームの意味について、業界の未来について、モノづくりについて、忌憚なく語り合うために。その会話の全記録。
2020.04.24
interview
Tomii Cycles/冨井 直インタビュー|フレームに宿る“美”と“楽”
テキサス州の州都、オースティン。ライブミュージックの街としても知られるこの地に、「Tomii Cycles」というブランドを立ち上げた日本人フレームビルダー冨井 直がいる。現代アーティストを目指して1998年に渡米した彼は、なぜ2011年に自身のフレームブランドを立ち上げることになったのか。自転車との邂逅、彼の地でのKualis cycles西川喜行さんとの出会い、そしてフレームづくりへのこだわり――。かねてから親交のあるフォトグラファー田辺信彦が現地でインタビューを行い、冨井 直の素顔に迫る。
2022.05.09
touring
ラファ・ジェントルマンズレース京都が遺したもの|10年後の紳士たち
2023年5月、「非公式」を謳いながらブランド名を冠した不思議なライドイベントが、京都で行われた。「ラファ・ジェントルマンズレース京都2023トレース “アンオフィシャル”」というそれは、10年前に同地で行われたイベントを有志たちがオマージュし再構成したものだ。当時はラファの社員として運営に携わり、今回はひとりのライダー(そしてフリーランスライター)としてこのライドを走った小俣雄風太が、この10年でロードサイクリングにもたらされた変化と、今回のイベントの意義について考える。
2023.05.29
column
Imagine a cycling world without Rapha| 苦痛の先に今も栄光はあるか
2004年、イギリスで誕生した「ラファ」。多くの人にとってラファはサイクルウェアブランドの1つというイメージが強いかもしれないが、それはラファがもつ表層の一部でしかない。ではラファとは、いったい何なのか。ラファが日本国内の自転車文化にもたらしたものは、いったい何だったのか。2021年に創業者であるサイモン・モットラム氏がCEOから退任し、そして矢野大介氏がラファジャパンの代表から退いたこのタイミングで、改めてラファというブランドの足跡と本質を探ってみたい。
2022.11.14
interview
寒川勝一(33)フレームビルダー|人生のコーナーを抜けた先
大阪府堺市にあるフレームブランド「コーナー」。主宰するのはかつてLa routeでも行ったフレームビルダー座談会にも参加してもらった、33歳の寒川勝一さんである。これまで彼はロードバイクはもちろん、グラベルロードやマウンテンバイク、実用的な軽快車などジャンルレスで多彩なバイクを製作してきた。しかしそこに一貫してあるのは「寒川さんらしさ」である。連載企画「若者たちの肖像」の第5回は、そんな若きフレームビルダーの紆余曲折な自転車人生に迫る。
2022.07.04
column
ロードバイクのキホンのキ(Lesson1)|フレーム素材のエトセトラ
ディープな記事を数多投下してきたLa routeがあえてお届けする、ロードバイクの入門連載企画。その名も「ロードバイクのキホンのキ」。フレームのこと、ブレーキのこと、変速機のこと、ウェアのこと……これを読めば、知ってたはずの知識がよりクリアに、かつ意外な勘違いにも気づけるかも。そんな連載1回目のテーマはフレーム素材について。舞台はとある喫茶店。自転車にやけに詳しいマスターと、サイクリングの面白さにハマりはじめた常連客「トオルさん」の会話をこっそり聞かせてもらいながら、ロードバイクの基礎知識をおさらいしていきます。
2023.10.04