touring
“激坂さん”の日本縦断ブルべ参戦記(Vol.1)|ランドヌールは北を目指す
日本最南端の佐多岬から、最北端の宗谷岬まで。総距離2,700km、獲得標高約23,000mを一気に走り切る日本縦断ブルべ。それに人生をかけて挑戦した一人の男がいた。とあるイベントでパールイズミの激坂ジャージを着ていたがために“激坂さん”と呼ばれることになった、一人息子と妻と自転車と山を愛するその男は、なぜこのウルトラブルべを走ろうと思ったのか。国内最速でも、ギネス挑戦でもない、普通の自転車乗りによる日本縦断ブルべ参戦記。Vol.1は、参戦を決めた理由と、本番までの苦悩と苦労を綴る。直前になって頻発するトラブル。激坂さん、身を挺してまでネタを作らなくてもよかったんですが……。
2022.08.01
interview
「東京⇔大阪キャノンボール研究」管理人 baruさんに聞く|24時間で駆け抜ける、東京〜大阪520km
東京から大阪、その距離およそ520km。通常なら3〜4日かけてのぞむようなロングライドだ。しかし自らに24時間というタイムリミットを課し、出発日時をネット上で宣言した瞬間、520kmの移動は“ツーリング”から“キャノンボール”へと意味を変質させる。多くのサイクリストにとって未知の領域であるこのキャノンボールについて、ウェブサイト「東京⇔大阪キャノンボール研究」の管理人にして、過去に2度のキャノンボール成功を達成している「baru(ばる)」さんにインタビュー。サイクリストを惹きつけるキャノンボールの魅力から、明快な論理で導き出される攻略法に至るまで、じっくり教えてもらった。
2022.01.31
column
Imagine a cycling world without Rapha| 苦痛の先に今も栄光はあるか
2004年、イギリスで誕生した「ラファ」。多くの人にとってラファはサイクルウェアブランドの1つというイメージが強いかもしれないが、それはラファがもつ表層の一部でしかない。ではラファとは、いったい何なのか。ラファが日本国内の自転車文化にもたらしたものは、いったい何だったのか。2021年に創業者であるサイモン・モットラム氏がCEOから退任し、そして矢野大介氏がラファジャパンの代表から退いたこのタイミングで、改めてラファというブランドの足跡と本質を探ってみたい。
2022.11.14
touring
La route栗山の環島ツアー参加レポート|夢の付き人
サイクリストなら、環島(ホァンダオ)という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。環島とは徒歩含む何らかの移動手段で台湾を一周することだが、サイクリストにとってのそれは、自転車での台湾一周を意味する。3月上旬。プロデューサーの栗山晃靖が、ふとしたきっかけで環島自転車ツアーに参加することになった。1日100kmを9日間連続で走るライドは彼にとって未知の領域。そもそもなぜ台湾を自転車で一周することになったのだろうか。果たして無事完走することはできるのだろうか。環島自転車ツアーに参加した栗山の9日に渡るレポートをお届けする。
2023.05.15
column
Le Tour ensemble(Vol.01)|14年ぶりの再会
ツール・ド・フランスの熱い夏がはじまった。選手、機材メーカー、スポンサー、オーガーナイザー、メディア、観客——。今年もそうしたすべてを飲み込み、プロトンは進んでいく。「Le Tour ensemble」では、14年ぶりに現地に赴いたジャーナリストの小俣雄風太による、ツール・ド・フランスのリアルな現地レポートを複数回にわけてお届けする。記念すべき第1回は、ツール取材を思い立ったきっかけ、そして7月4日から石畳ステージとなった7月6日までの模様を現地からレポートする。
2022.07.07
impression
Panaracer GravelKing SK|王様なのに女性的
La routeの制作メンバーが気になるor自腹で買ったアイテムをレビュー、100点満点で評価を下す連載「LR Pick up」。第6回はパナレーサーのグラベルキング。グラベルロード用タイヤとして超が付くほどの定番となっている理由とは? ラインナップ中、最もオフロード向けのSKを自腹で購入した安井が試す。
2022.03.16
impression
スペシャライズド・グラベルロード3種試乗会参加レポート| 飛ぶか、這うか
グラベルロードというカテゴリーが盛り上がり始めて数年。各社から個性的なバイクが次々と登場し、市場は戦場の様相を呈している。そんな流れのなか、スペシャライズドの「メディア向けグラベルバイク試乗会」が開催され、同社の「クラックス」「ディヴァージュ」「クレオ」というまったく性格の異なる3台を同条件で比較させていただく機会を得た。ロードバイクを主戦場とする安井行生は、その3台に乗って何を思い、何を感じるのか。3台と3つのホイールをとっかえひっかえした、グラベル尽くしの試乗会レポートをお届けする。
2022.02.07
column
ハシケンと安井のグラベルロード体験記|僕らを悪路に連れてって
首までどっぷりとロードバイクに浸かっている、スポーツジャーナリストの橋本謙司さんとLa route編集長の安井行生。「ロードバイクが好き」という以外にも共通点の多い二人だが、そのうちのひとつが「ほぼグラベル遊び未経験」ということ。今回の企画では、今までロードバイク一筋だった二人が、グラベルロードに乗って悪路を走ったらどう感じるのか? を検証。グラベル遊びの先生役としてグロータック代表の木村将行さんを迎え、木村さんの庭ともいうべき多摩川のグラベルコースを走りこんだ。
2021.10.18
interview
パナレーサー・グラベルキング開発譚│北米を席捲したメイド・イン・ジャパン
国内外でトップシェアを誇るグラベル用タイヤ、パナレーサーのグラベルキング。アメリカ主導のムーブメントにおいて、なぜ日本メーカーのタイヤが覇権を握ったのか。それまでマーケットが存在しなかった「グラベル」というカテゴリの商品を、いかにして作り、いかにして定番化させたのか。前半は、海外事業課の岡田雅人さんにグラベルキング誕生のきっかけを聞く。後半では、技術部技術・開発グループの久利隆治さんと佐藤優人さん、マーケティンググループの三上勇輝さんにグラベルキングの開発ストーリーを尋ねる。近年稀にみる、王の誕生の物語。
2022.08.22
touring
乗鞍を再発見する私的自転車小旅行|冷泉小屋での白昼夢
岐阜県と長野県の県境にある乗鞍。登山、スキー、温泉などの山岳観光地として知られるが、自転車乗りにとっては「ヒルクライムの聖地」である。1986年からはヒルクライム大会が開催され、多くのクライマーが頂上に向けてペダルを踏む。そんな乗鞍の中腹にぽつんと建っている古ぼけた山小屋、冷泉小屋。16年間閉鎖されていたが、今年リニューアルし営業を再開した。かつてはタイムを縮めるために毎年通っていた安井行生が、数年ぶりに乗鞍を訪れ、冷泉小屋に宿泊。かつての安井にとっては“力試しの場”でしかなかった乗鞍は、今、彼に何を語るのか。
2022.10.03
touring
奥鬼怒グラベルツアー参加レポート|山の奥の、そのまたむこう
「東京の奥座敷」と呼ばれる栃木県日光市の鬼怒川温泉。そこからさらに山深く入った場所にある奥鬼怒温泉は、鬼怒川の源流域にあたる。そこへ行くルートは未舗装路の奥鬼怒スーパー林道しかなく、しかも普段は自転車を含めた車両の通行が禁止されている。そんな「関東最後の秘湯」へグラベルロードで行くモニターツアーが開催され、安井行生が参加。山奥のグラベルは未経験だという安井は、“本当のグラベル遊び”を経験し、何を想ったか。
2022.12.07