6位だが絶賛のラピエール

2021年に発表されていたが、コロナウイルスや世界情勢など複合的な要因によりデリバリーが大幅に遅れていた万能レースバイク、新型ゼリウスSLが遂に上陸。BOTYにもノミネートされた。先代比で大幅な軽量化と空力を実現し……というのはお決まりの売り文句だが、ゼリウスの特徴はシートステー上部のトリプルトライアングル的形状「3Dチューブラーテクノロジー」。これがサドル部の快適性向上に貢献するらしい。完成車はアルテグラDi2仕様のゼリウスSL8.0(96万8,000円)と、機械式アルテグラ仕様のゼリウスSL6.0(59万4,000円)の2モデル。また、「ゼリウスSL FDJ フレームキット」というフレームセットも販売される(56万1,000円)。これのみカーボンの積層がやや異なっているそうだが(スペックには“Team Layup”との記載がある)、性能に大差はないという。試乗車はゼリウスSL8.0。

安井:次はラピエール。6点で6位です。僕は点数は入れませんでしたが、これはめちゃめちゃいい自転車でした。好き嫌いで言えばかなり好き。

吉本:いい自転車ですよね。

安井:はい。包み込んでくれるような優しさがありつつ、力強く進む。だから気持ちよくずーっと負荷をかけていられます。力強いのに優しい。優しいのに力強い。

吉本:そう。そこがすごくいい。剛性バランスがいいんですよ。瞬発力は他車のハイエンドと比べるとちょっと落ちるんですが、しっかりとトルクが出る。突出した性能はないんだけど、均してみるとすごく優秀。淡々と乗り続けるシチュエーションには最高ですね。ラピエールはバランスのいい自転車を作りますよね。

安井:そういえば前作のエアーコードにも同じような雰囲気を感じました。

吉本:このシートステーの形状がちゃんと性能に反映されている点もよかった。この形の効果が体感できました。

安井:サドル部、快適でしたねぇ。

吉本:快適快適。

安井:よかったですが、BOTYの点数を入れる要素はなかったです。

吉本:そうですね。

安井:お、でも菅さんと浅野さんが3点を入れてるんですね。確かにいい自転車でしたよ。隠れた名車と言ってもいいくらい。知り合いに「ゼリウス買おうと思ってるんです」って言われたら、「いい自転車ですよ、ぜひ!」って言えます。でもアルテDi2で100万近いのかぁ。うーん、高いなぁ。

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