雨に悩まされ続けた7月とは打って変わって、突如と太陽が照り付ける毎日。製品テストをするにはなかなかしんどい時期になりましたが、スペシャのS-WORKS TARMAC SL72台を携えて行ってまいりました。

今日のスペシャルゲストは、小笠原崇裕さんです。私は本日がはじめましてでしたが、安井とはそれこそ10年以上? の付き合いとのこと。しかも二人とも同い年なんですね。小笠原さんのプロフィールはぜひこちらをご覧になっていただければと思いますが、いやはや、すごい経歴の持ち主です。でも…それでいて、ものすごくナイスガイなんですね。

でもこれだけキャリアがある小笠原さん、何がきっかけでMTBに乗り出したんだろう…と気になって、試乗の合間に聞いてみたんですが……

「友達の家にファミコンがあったんですが、早くついたやつが真っ先にファミコンができるんです。当時、MTBが流行っていたんですが、僕はいつもギア付きモデルを持ってるやつに勝てなかった。で、親にお願いして買ってもらって……そこが僕の自転車人生のスタートですね」

とのこと。

スポーツ自転車に目覚めるきっかけは色々あると思いますが、ご両親や兄弟、友人のすすめではなく、まさかの…ファミコン…! こういう飾らない人格もまた、小笠原さんの魅力のひとつなんだろうなぁと感じます。

試乗の合間だったので「任天堂が小笠原さんの人生を導いてくれたんですね」なんて冗談をいっていたんですが、それがまさか世界での活躍につながるだなんてそのとき誰が思ったでしょう。

人物がもつ唯一無二のストーリー。La roudeでは機材やテクノロジーの記事が中心ではありますが、インタビュー企画もやりたいなぁと小笠原さんの話を聞いていて改めて思いました。

もちろんテストしてもらったTARMAC SL7のコメントも「なるほど」とうなずくことだらけ。おかげさまで良い記事になりそうです。

(栗山晃靖)

小笠原崇裕

写真左から安井、小笠原さん、撮影を担当してくれた小野口健太カメラマン。