セッティング探求のすゝめ
タイヤやホイールはもちろん、ステムやクランク一つ変えるだけでも自転車の印象は変化する。自転車はそれら複数のパーツの集合体であるがゆえ、セッティングの世界は奥深く、しかも正解がない底なし沼のようなもの。STAY HOMEな今だからこそ、その沼にはまってみてはいかがだろう。がっつり走りに行かなくても、近所を一回りするだけで「セッティングの探求」はできる。参考までに、編集長の安井が普段どのようにセッティングを煮詰めているかをお届けしようと思う。
2020.05.08
西薗良太のアタマの中(Vol.01)
歩行研究からみた、
良いペダリングと正しいポジション
サイクリストの当たり前、常識、思い込みが覆る!? 東大卒の元プロロードレーサー西薗良太が、競技者としての経験と研究者としての知識で「自転車の当たり前」に迫るコラム、その名も「西薗良太のアタマの中」がスタート。第1回は誰もが一度は悩むポジションとペダリングについて、人間の歩行に関する研究から考察。そこから見えてきたのは人間が本来持つ適応能力の高さでした。もしかすると私たちは、理想のポジションとペダリングを知らず知らずのうちに体得しているのかも……?
多くの人は子どものころから自転車に乗っているが、いざスポーツサイクルに乗り始めると「良いペダリングとはなんだろうか? 正しいポジションとはなんだろうか?」ということが気になってくる。筆者は20代のほとんどを1秒でも速く自転車で走ることに文字通り心血を注いできたが、今でもそういう質問をされると「よくわからない」と返しているので、「何年自転車選手やっていたんですか」、とよく言われる。
Webや書籍を調べてみると、「ペダルは1時から3時のところでしっかりと回す」「身体がリラックスした状態を心がける」といった身体の動かし方についてのアドバイスや、「後ろ乗りにすると力が入りやすい」「サドル高は1mm単位で決める」といった自転車のセッティングについてのアドバイスなどを断片的に見つけることができる。
それらをもとに試行錯誤をすると、あるものは役に立つのだが、あるものは役に立たず、悪いことに「自分はうまくペダリングできていないのではないか、正しくセッティングできていないのではないか」という漠然とした不安をいつまでも解消できない人もいる。そんな声に応えるように、市場には「○○○フィット」というフィッティングサービスが数多く存在し、数時間の診断でこれらの問題を解消することができると謳うものもある。だが、果たして本当だろうか。
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タイヤやホイールはもちろん、ステムやクランク一つ変えるだけでも自転車の印象は変化する。自転車はそれら複数のパーツの集合体であるがゆえ、セッティングの世界は奥深く、しかも正解がない底なし沼のようなもの。STAY HOMEな今だからこそ、その沼にはまってみてはいかがだろう。がっつり走りに行かなくても、近所を一回りするだけで「セッティングの探求」はできる。参考までに、編集長の安井が普段どのようにセッティングを煮詰めているかをお届けしようと思う。
2020.05.08
La routeの制作メンバーが気になるor自腹で買ったアイテムをレビューする連載企画「LR Pick up」。第15回は、スコプレのゼン・スリップ。シューズとクリートの間に挟む楔型のクリートシムで、ペダリングを改善する効果があるという。これにより、ケイデンスが上がり、パワーも向上する見込みがあるのだとか。ちょっとばかり怪しい匂いがするこのパーツを、果敢にも安井が試し、考察し、忌憚なき感想を述べる。
2023.01.11
ディスクロードにしてフレーム重量600gを下回るという、にわかには信じがたい軽さを誇るエートス。そしてグラベルロードながら軽量ロードバイクフレーム並みの重量を実現したクラックス。それらを開発したのは、スコットのアディクトやキャノンデールのスーパーシックエボなど数々の名車を手掛けてきた、自転車界の鬼才と呼ばれるエンジニア、ピーター・デンク。La routeは、エートスが発表された1年以上も前から「デンクに話を聞きたい」と言い続け、ついに氏へのインタビューが実現した。エートスはなぜここまで軽くなったのか。なぜ従来のセオリーとは異なる形状になったのか。デンク氏から得られた回答のほぼ全てを、ここにお伝えする。
2022.02.21
近年主流になっているプレスフィットBB。フレームとクランクの間でじっと負荷に耐えている存在。その素材や構造の違いがペダリングフィールに影響を与えているのではないか。4タイプのBBを集めて考察を行った。
2020.04.24
プレスフィット系BBについて話をしていたら、いつの間にかテーマがフレームメーカーの設計思想に変わっていた。木村さんが「最近のプレスフィット仕様のフレームは全然ダメ」だという理由は?「自転車業界の闇は深い」と嘆くその理由とは?「BBでフレームの剛性感は変わるのか」の続編。
2020.04.24
自転車のまちとして知られる大阪府堺市で生まれ育ち、今やサイクルフォトグラファーとして世界を舞台に活躍する辻 啓。これまでも「ジロ・ディタリア」をはじめとする世界的なレースに幾度となく帯同し、写真を通じてロードレースの魅力を発表してきたが、そんな彼にとって、写真とは、自転車とは、ロードレースとは何なのか。辻 啓自身が本音で綴るフォト&エッセイ第1回は、“初期衝動だらけ”の青年時代を振り返る。
2021.05.17
自転車の町として知られる大阪府堺市で生まれ育ち、今やサイクルフォトグラファーとして世界を舞台に活躍する辻 啓。これまでも写真を通じてロードレースの魅力を発表してきた彼にとって、写真とは、自転車とは、ロードレースとは何なのか。辻 啓自身が本音で綴るフォト&エッセイ第2回は、フリーランスのフォトグラファーという謎に満ちた仕事について。
2021.06.28
自転車の町として知られる大阪府堺市で生まれ育ち、サイクルフォトグラファーとして世界を舞台に活躍する辻 啓。これまでも写真を通じてロードレースの魅力を発表してきた彼にとって、写真とは、自転車とは、ロードレースとは何なのか。辻 啓自身が本音で綴るフォト&エッセイ第3回は、ツール・ド・フランスの現地から、写真撮影の裏側を詳細な解説とともにお届けする。
2021.07.12
自転車の町として知られる大阪府堺市で生まれ育ち、サイクルフォトグラファーとして世界を舞台に活躍する辻 啓。これまでも写真を通じてロードレースの魅力を発表してきた彼にとって、写真とは、自転車とは、ロードレースとは何なのか。辻 啓自身が本音で綴るフォト&エッセイ第4回は、ツール・ド・フランスから帰国直後、オリンピックの興奮まっただなかの隔離期間中の自宅から、フォトグラファーの仕事のリアルをお届けする。「ロードレースを撮影しているフォトグラファーは淘汰される運命にあると思っている」と辻が語るその真意とは。
2021.08.09
大阪府堺市出身のサイクルフォトグラファー、辻 啓の連載企画「Sakai からSekaiへ」が1年半ぶりにカムバック。第5回のテーマは、オーストラリアで行われた南半球最大のステージレース「ツアー・ダウンアンダー」。レースや撮影の裏側を、現地の空気感とともにお届け。サイクルフォトグラファーを目指す方から、ロードレースファンに至るまで、必見の内容です!
2023.02.06