辻 啓のSakaiからSekaiへ(Vol.05)|アデレードで見たプロトン
大阪府堺市出身のサイクルフォトグラファー、辻 啓の連載企画「Sakai からSekaiへ」が1年半ぶりにカムバック。第5回のテーマは、オーストラリアで行われた南半球最大のステージレース「ツアー・ダウンアンダー」。レースや撮影の裏側を、現地の空気感とともにお届け。サイクルフォトグラファーを目指す方から、ロードレースファンに至るまで、必見の内容です!
2023.02.06
La route高山のCX世界選手権観戦記
熱狂の渦の、ど真ん中へ
マチュー・ファンデルプールとワウト・ファンアールトの一騎打ちとなった「2023 UCIシクロクロス世界選手権」。あの凄まじいデッドヒートの現場に、La routeスタッフ高山がいた。毎年世界選手権を撮影しているフォトグラファー、田辺信彦さんからの同行のお誘いを受け、パスポートもない、語学力もない、シクロクロスも1年半前まで知らなかったという“ないない”尽くしの不惑ライターが過ごしたオランダ、ベルギーでの1週間。ただひたすらに見た、聞いた、感じた、世界選手権期間中のリアルなレポートをお届けする。
「世界選手権、高山さんが行けばいいじゃん」
「実際に行かないと何も分からないですよ」
「マチューとワウトの戦いが観られる今のうちに行くべきです」
「え、オランダ? 絶対に行ったほうがいいよ」
僕の背中を押してくれた言葉たちに、まず感謝したい。
観客数、盛り上がり、レースの白熱ぶり、どれをとってもここ数年で一番だったといわれる今年のシクロクロス世界選手権。そんな現場に僕が立ち会うことができた。だからまずは感謝。最近シクロクロスを知ったばかりの自分を快く送り出してくれた編集部の安井、栗山。高齢で持病がありながらも、息子が不在となることをむしろ後押ししてくれた両親。そして何より、自身7度目となる世界選手権の撮影に同行を許してくれたフォトグラファーの田辺信彦さん。みなさんのフォローと支えがあって、あの場に立つことができたのだと改めて思う。
正直今になっても、あの1週間に起きたあらゆる出来事をどう言語化したらいいのか、ベストな答えが見つかっていない。現場の熱気はSNSを通じてリアルタイムで発信してしまったし、ベルギー滞在最終日に行ったインスタライブでも、レースのことや現地の様子について話した通り。だからここでは、その日、その瞬間に見て、聞いて、感じたことを素直に並べていこうと思う。まずはオランダへ出発する2週間前まで遡りたい。
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大阪府堺市出身のサイクルフォトグラファー、辻 啓の連載企画「Sakai からSekaiへ」が1年半ぶりにカムバック。第5回のテーマは、オーストラリアで行われた南半球最大のステージレース「ツアー・ダウンアンダー」。レースや撮影の裏側を、現地の空気感とともにお届け。サイクルフォトグラファーを目指す方から、ロードレースファンに至るまで、必見の内容です!
2023.02.06
ツール・ド・フランスの熱い夏がはじまった。選手、機材メーカー、スポンサー、オーガーナイザー、メディア、観客——。今年もそうしたすべてを飲み込み、プロトンは進んでいく。「Le Tour ensemble」では、14年ぶりに現地に赴いたジャーナリストの小俣雄風太による、ツール・ド・フランスのリアルな現地レポートを複数回にわけてお届けする。記念すべき第1回は、ツール取材を思い立ったきっかけ、そして7月4日から石畳ステージとなった7月6日までの模様を現地からレポートする。
2022.07.07
ツール・ド・フランスの熱い夏がはじまった。選手、機材メーカー、スポンサー、オーガーナイザー、メディア、観客——。今年もそうしたすべてを飲み込み、プロトンは進んでいく。「Le Tour ensemble」では、14年ぶりに現地に赴いたジャーナリストの小俣雄風太による、ツール・ド・フランスのリアルな現地レポートを複数回にわけてお届けする。第2回は7月7日から休息日となった7月11日まで。日本で起こったあの事件や交通事情に至るまで、彼の地から日本に思いを馳せた。
2022.07.15
選手、機材メーカー、スポンサー、オーガーナイザー、メディア、観客——。2022年のツール・ド・フランスもそうしたすべてを飲み込み、プロトンは進んでいく。「Le Tour ensemble」では、14年ぶりに現地に赴いたジャーナリストの小俣雄風太による、ツール・ド・フランスのリアルな現地レポートを複数回にわけてお届けする。第3回は7月12日から休息日となった7月22日まで。レースが急展開を迎える中、体調不良になりながらも、写真のことや、ジャーナリストとしての在り方など、現地で見て、感じた様々な想いを綴る。
2022.07.24
選手、機材メーカー、スポンサー、オーガーナイザー、観客、そしてメディア——。2022年のツール・ド・フランスもそうしたすべてを飲み込み、プロトンは進んでいく。「Le Tour ensemble」では、14年ぶりに現地に赴いたジャーナリストの小俣雄風太による、ツール・ド・フランスのリアルな現地レポートを複数回にわけてお届けする。第4回は7月23日から、7月27日まで。男子レースの最終ステージが終わるとともに、盟友であるサイクルフォトグラファー辻 啓が帰国。約30年ぶりの開催となるツール・ド・フランス・ファムを追いかける。
2022.07.31
選手、機材メーカー、スポンサー、オーガーナイザー、観客、そしてメディア——。2022年のツール・ド・フランスもそうしたすべてを飲み込みプロトンは進んでいく。そして、14年ぶりに現地に赴いたジャーナリストの小俣雄風太による、ツール・ド・フランスのリアルな現地レポート「Le Tour ensemble」もいよいよ最終回。7月28日からツール・ド・フランス・ファムの最終ステージとなる7月31日まで。4週間という膨大な時間をツールとともに過ごした小俣雄風太は、何を想い、何を感じたのか。
2022.08.08
突如「メキシコを自転車で旅したい!」と思い立ち、ブルーラグでバイクをオーダーしたことをきっかけに、いきなり東京〜富士山ライドを敢行したり、過酷なことで知られるラファジェントルマンレースに嬉々として参加したり。あっという間に自転車沼にハマった生粋の自転車遊び人、川口真平。ただ2017年冬のツーリングだけは、彼を人生のどん底に突き落とした「傷心」がきっかけだった。マウンテンバイクをかつぎ、救いを求めるように向かった先はヒマラヤ山脈。そんな行き当たりばったりで過酷な9日間の自転車旅を、彼がスマホで記録した写真の数々と日記で振り返っていく。渡航のハードルは緩和されてきたものの、気軽に海外ライドとは行きにくいこのご時世。彼のマイペースかつリアルな言葉を通じて、異国の旅を追体験してもらえれば幸いだ。第1回はこの旅のきっかけとなるプロローグと、ヒマラヤ入山に備えるネパールでの最初の2日間の模様をお届けする。
2022.11.28
2023年シーズンも、EFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチームの一員として海外レースを転戦することになった門田祐輔選手と織田 聖選手。二人は同い年のチームメイトということもあり普段から息もぴったり。一方でワールドツアーという狭き門へのステップアップを目指すライバル同士でもある。今回そんな彼らの昨シーズンの振り返りと合わせて、各々の現在地を探るべく対談を実施。選手にしか知り得ない戦いの裏側のみならず、海外生活での苦労や契約のこと、さらに海外レースと日本のレースの根本的な違いまで、ざっくばらんに本音で語ってもらった。
2023.01.16
連載企画「若者たちの肖像」。今回話を聞くのは、昨年12月のシクロクロス全日本選手権U17を制した野嵜然新君である。この春中学3年生になったばかりの14歳に取材することになったのは、彼のブログ「ゼンシンあるのみ」で見せる、レースへの真摯な姿勢と熱量の高さ。全日本チャンピオンになった日、ブログに「12年間夢見てきた」と記してあるが、物心がついたときにはすでにはじまっていた、彼のレース人生とは一体どんなものなのか。日本一になるまでの道程とこれからのことを話してもらった。
2022.05.16
テキサス州の州都、オースティン。ライブミュージックの街としても知られるこの地に、「Tomii Cycles」というブランドを立ち上げた日本人フレームビルダー冨井 直がいる。現代アーティストを目指して1998年に渡米した彼は、なぜ2011年に自身のフレームブランドを立ち上げることになったのか。自転車との邂逅、彼の地でのKualis cycles西川喜行さんとの出会い、そしてフレームづくりへのこだわり――。かねてから親交のあるフォトグラファー田辺信彦が現地でインタビューを行い、冨井 直の素顔に迫る。
2022.05.09