イラスト08
セーリング効果のメカニズムをヨットで説明する。ヨットの船体には大きな帆（セール）が立っており、水平方向に角度を調節することができる。船底にはセンターボードと呼ばれる大きな板がある（左のイラスト）。ヨットが斜め前からの風を受けているとき、セールを右図のような角度に調整すると、セールの揚力によって船体は風から矢印（a）のような力を受ける。この矢印（a）を船体の向きに合わせて分解すると（b）と（c）になり、矢印（b）が進行方向に働く力となる。船体横方向にかかる力である矢印（c）は、船底のセンターボードが水に対して踏ん張って打ち消してしまう。さすがに向かい風に向かって真正面に進むことはできないが、図のように45度くらいの風なら推進力を得ることができるので、ジグザグに帆走すれば風上に向かって進むことができる。