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前回2016年の宇都宮の全日本選手権は、小坂 光のためのものだったといっても過言ではないだろう。この年の小坂は勝ちを重ねに重ね、チームの地元で行われる全日本選手権を最大のターゲットにしていた。フルタイムの公務員レーサーである小坂がそのレベルで競っていたことは瞠目に値する。しかしこの2016年は、エリート初年度の沢田 時がさらっていった。努力の人、小坂が念願の全日本タイトルを得るのはその翌年、2017年のことだった。2021年の再びの勝利は、破竹の勢いを見せていた織田を破っての熟達した走りだった。群雄割拠時代の主役は、今シーズン限りで着慣れたブリッツェンの赤いジャージを脱ぐことになる。地元の観客たちは、常に宇都宮を胸に走った第一人者を温かく迎え入れた。最後のホームレースを5位でフィニッシュした小坂の表情は晴れやかだった。(photo YUFTA OMATA)

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