La route読者の皆様初めまして。ご縁あってLa routeで文章を書かせていただくことになった、中内 陸といいます。2022年3月よりイギリスはロンドンにてワーキングホリデーで生活をしている25歳です。仕事もしっかり(?)している傍ら、日本から持参してきた愛車のARGON18のNITROGENと共に、イギリス・ロンドンでのホリデー生活も楽しんでおります。

「ワーホリサイクリスト中内の海外自転車日記」では、日本とは一味違うサイクリングカルチャーやツーリングについて書いていきたいと思いますので、皆様どうぞよろしくお願い致します。

ロンドンには海がない

ロンドンで暮らし始めて2ヶ月が経った頃ふとそう思った。川ならある。そう、テムズ川。だがロンドン市民だけでなくロンドンを観光で訪れたことのある人は皆お気づきなのではないだろうか。

「テムズ川 汚い」

Googleでも予測検索で上位に入るほど世界中の共通認識となっているようだ。30年以上ロンドナー(ロンドン市民のこと)をしているルームメイトのエイドリアンにそれを伝えると彼は笑いながら、「That’ s true」と言った。

「海が見たいな」

僕は生まれも育ちも神奈川県横浜市だ。海は日常生活やサイクリングライフのすぐそばにあった。湾イチ、三浦イチ、伊豆イチと目に入れたくなくても海はいつもそこにあった。
そうか、海に対する”水”分不足を感じているようだ。今僕が欲しているのは川(それも茶色に濁っている)ではないのだ。

日本に残してきた愛車のSCOTT ADDICTと瀬戸内海、ホームシックならぬオーシャンシックを抱えてしまった。

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